MP770の分解
で、Canon側は「既に、MP770のサポート期間(有償も)は終了しています」「廃インク吸収体の在庫もないので、捨てて下さい」なんて馬鹿げたことを言っていたそうなので、頭にきて、この記事を読みながら廃インク吸収体のカウンタをリセット。
で、ここでやめとけばいいんですけど、ついつい理系は(メカ好きは)中身が気になってしまう。そこでいっそ分解してみるか、PCを作った俺ならできるはず、と思いこのブログを参考にしながら分解しちゃいました。
9/8 作業時間:2時間
↑6年ほど使っているCanonの複合機「MP770」
↑「もうどうにでもなれ」という気持ちで分解開始。
↑汗だくになりながら、全ての部品を外し、吸収体も取るとこうなる。
↑「廃インク吸収体」をバケツに入れ、水で満たすと、とんでもないことに。
墨汁程度の汚れではありません。手に着くと3日間はとれません。
河川、下水処理場にごめんなさいをしつつ、徹底的に押し洗い&ジェット洗浄。
そしてある程度マシになったところで原液の「オレンジスプレー」を投入し、一晩放置。
リユースなんてするつもりはさらさら無かったのですが、どこにも売ってないので…
9/9 作業時間:3.5時間 + エラー対応2時間
↑翌朝、廃液を流して水を入れたあと。
↑驚くほど澄みきっています。
↑乾燥中。なかなか乾かないので扇風機、ドライヤーなども動員。
↑ここと…
↑このネジにドライバーが届かなくて100均で買うことに。
ってか、解体よりも組み立ての方がはるかに大変。
↑なんとか、元通りの姿に。
↑ところが、電源を入れると「プリンタトラブルが発生」のエラー。
この「死のメッセージ」が出ると、Canon製プリンタはどうしようもないそうです。
で、再びサービスモードに入ったり、出たり、オールリセットをやったりなどとずいぶん試行錯誤しましたが、結局直らず。イライラが募るばかり。
9/11 作業時間:1時間
↑この余った部品がやはり怪しい。
↑裏側から見た図。これを見た記憶はなく、分解途中で突然、飛び出してきた。
どこにあったのか分からないのでインターネッツの力を借りる。
↑すると、本体をひっくり返して給紙トレイを開けた部分だということが判明。
で、無理やり「覆い」の一部を切り取り、ハメてみる。実にきつきつ。
しかし、電源を入れるとまたもや「プリンタトラブル」のメッセージが出現。
そこで、古典的でありながら、常套的な最終手段。
「気合を入れろ!」「気力が足んねぇ!」などと言いながら、側面を足で蹴りまくった。
↑恐る恐る、電源を入れてみると治ったのだー!
「Canonのプリンタは壊れたとき、フルボッコにすると直る」
83へぇ~である。(紙が出るとき、最後がちょっとずれてしまうのはご愛嬌)
<追記>
徹底的なコスト削減、それに伴うサポートの短期化、そして何よりも原価割れの水準で売って、インクで稼ぐというビジネスモデルが今回の分解を通して垣間見えた。これは何もCanonに限ったことではなく、EPSONやHPなども同様である。しかし、ひとつ言えることは「Canon」は名ばかりの環境先進企業であり、もうお付き合いはしたくないということ。分解をして初めて見た中のお粗末な構造、そして何よりも使用中のインクトラブル。こういったことが起きるインクジェットとはおさらばしたい。そこで買ったのが…「LP-S5000」というわけ。